自分でできる腱鞘炎のケアとして、湿布を貼るのは一つの方法です。ただ、関節のような日常的に動かす部位が患部となるため、貼りにくくて困っている方もいるのではないでしょうか。また、やみくもに湿布を貼っても、思ったように改善しないどころか、悪化するケースもありえるため注意しましょう。
腱鞘炎で湿布を貼る場合は、症状が出ている部位に合わせて、効果的な場所に正しく貼ることが重要です。そこでこの記事では、腱鞘炎の際に湿布を貼るコツや、どのような湿布を使えば良いかについて解説します。
腱鞘炎とはどのような症状か、その概要や、腱鞘炎になる原因について解説します。
腱鞘炎は、腱(けん・筋肉から骨に伸びる繊維)が鞘(しょう・さや状の組織)に囲まれている部分に炎症が起こる病気です。症状としては、痛み、腫れ、硬さなどが挙げられます。初期のうちに安静にして患部を使わないようにすれば炎症は治まりますが、うまく休ませられないと悪化してしまいます。また、指を曲げ伸ばしする際に引っかかりを感じて指が開けなくなる「ばね指」と呼ばれる症状も、腱鞘炎の一種です。
治療には、十分な休養のほか、痛み止め薬、筋肉弛緩薬などが使用されますが、重症の場合は手術が必要になることもあります。テーピングなどの固定によって安静を保つのは有効ですが、まったく動かさないと関節が固まってしまうため、適度なストレッチも心がけましょう。
腱鞘炎は、関節を支える腱が炎症を起こすことによって引き起こされます。一般的には、手首や指などの部位を酷使することによって、腱と鞘の摩擦が過度になるのが原因です。
炎症が起こる要因としては、以下のようなものが考えられます。
特別な動きでなく日常のなかの習慣によっても発症する可能性があり、例えばスマートフォンの使い過ぎで腱鞘炎になるケースも見られます。その他に、日常的にキーボード操作を行なう方やスポーツをされている方、乳児の世話で手首を酷使する育児中の方なども注意が必要です。
湿布には温湿布と冷湿布がありますが、腱鞘炎のときにどちらを貼れば良いか悩む人は多いのではないでしょうか。結論からいって、温湿布と冷湿布のどちらを貼っても問題ありません。
冷感湿布・温感湿布の違いは、貼ったときに感じる冷たさ・温かさです。双方とも患部を冷やすためのものであり、温湿布であっても体内までしっかり温められているわけではありません。貼ってみたときに自分が心地良いと感じるほうの湿布を使うとよいでしょう。
腱鞘炎は手の周辺が患部であるため、うまく湿布が貼れずに困ることも多いのではないでしょうか。ただ、コツを押さえて貼ればしっかり患部にフィットさせることは可能です。
また、痛みなどの感覚に頼って貼る場所を決めるのではなく、できるだけ効果的な場所に貼るのも、腱鞘炎から早期回復するためのポイントです。
そこで以下では、湿布を貼る前の準備について触れたうえで、腱鞘炎の部位別に、湿布を貼る際のコツを解説します。
準備として、湿布を貼る前に患部を洗って清潔にしましょう。皮脂や汗などの水分がしっかり落ちた状態で湿布を貼ったほうが、はがれにくくなり、かぶれなどの皮膚トラブルの可能性も減らせるといわれています。
手首の腱鞘炎では、多くの場合、親指側の下の辺りに痛みを感じます。大きな長方形の湿布をそのまま手首に巻くと、手のひらや手の甲で長さが余り、うまくフィットしないことがあるでしょう。
解決策としては、湿布をX字型にカットし、Xが交差する部分を手首の痛む部分に貼るようにします。このとき、X字の先端が親指と人差し指の間にいかないように、位置を調整して貼りましょう。
さらに、はがれやすい場合はテープや包帯で固定するのも有効です。固定することにより患部を動かしにくくなるため、安静にしやすくなります。
また、手首が痛むように感じる場合、手のひら側に問題があるケースも多く見られます。もし手首に湿布を貼っても痛みが改善しないと感じたら、湿布を手のひら側中心に貼るよう調整してみると改善する可能性があります。
指の腱鞘炎の場合、患部が小さいうえ、よく動かす部分なのではがれやすいという問題があります。この場合は湿布を小さくカットし、包帯やテーピングなどで補強するとよいでしょう。もしくは、最初から細長い形状になっている湿布を利用するのもおすすめです。
痛む場所に湿布を貼っても症状が改善しない場合、最も痛みを感じる部分にではなく、その指の第二関節に貼ると良い場合があります。指の第二関節には「靭帯性腱鞘」という、腱鞘炎のときに炎症を起こしやすい場所があります。この部分に湿布を貼ることで痛みが軽減することもあるので、試してみてください。
肘の腱鞘炎は、一般に「テニス肘」とも呼ばれ、肘から前腕にかけて痛みが出ることの多い症状です。日常的によく動かす関節部位のため、まずは貼りやすいタイプの湿布を選ぶことがポイントになります。
具体的には、伸びの良いテープ剤の湿布を選ぶとはがれにくいでしょう。ただ、フィット性に優れるテープ剤は、肌が弱い方にとってはかぶれの原因にもなりえるため注意してください。肌が弱い方は、水分量の多いパップ剤の湿布を選択しましょう。
長方形の湿布を肘に貼る場合、湿布を半分に折り、折った部分の両端に切り込みを入れる、もしくは小さく斜めに切り落とします。そのうえで、湿布の中心が肘にくるように貼ると比較的フィットしやすいでしょう。
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のびのびⓇサロンシップⓇフィットⓇは、普段我慢しがちな症状に効果を発揮する外用鎮痛消炎剤です。全方向に伸縮自在で、関節部位にもフィットするため、腱鞘炎でよく動かす部位に貼る場合にも便利にお使いいただけます。
また、湿布を貼る場合に気になりがちなにおいも、微香性のメントールを配合しているため穏やかです。メントールの香りが気になる方には、無臭性の「のびのびⓇサロンシップⓇFα」をおすすめします。
サロンシップⓇ巻貼Ⓡタイプは特殊な基布を使用しており、湿布同士が重なってもはがれにくい商品です。細長い形状で患部にくるりと巻いて貼りやすいタイプですので、指のような細かい部位にお使いください。
腱鞘炎は、患部の酷使のほか、加齢や免疫力の低下が要因となって発症することもあり、対処方法としては休養や痛み止めの使用、炎症を抑える治療などが挙げられます。ひどい場合は手術が必要なケースもありますが、軽度の場合は患部をなるべく動かさないようにして、湿布などの鎮痛消炎剤を使用しながら様子を見ましょう。
よく動く場所が患部になるため、湿布の貼り方にもコツがいりますが、切り込みを入れたり巻きやすい形状の湿布を選んだりすれば、うまくフィットさせられます。伸縮性に優れた湿布や細長い形状の湿布、湿布同士を重ねて貼れる湿布などもあるので、患部の特徴に合わせて選んでみてください。
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