「自分は敏感肌かもしれない」と感じている方の数は、増加傾向にあります。
敏感肌の原因や症状には個人差があるものの、肌質の改善には、生活習慣の見直しと肌質に適したスキンケアを行なうことが基本です。
この記事では、敏感肌の特徴や原因を解説します。併せて、スキンケアのポイントやスキンケアアイテムの選び方を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
ここでは、敏感肌の特徴や原因などを解説します。
「敏感肌」に明確な定義はありませんが、一般的には、肌の感受性が高まり刺激に過敏となっている状態を指します。体調や環境の変化などの影響で、一時的に刺激に過敏となっている場合は、「不安定肌」と呼ぶことが多いでしょう。
敏感肌によく見られる症状は、次のとおりです。
ただし、一口に敏感肌といっても、原因や症状には個人差があります。症状の特徴から敏感肌を大まかに分類したものが、次の3つのタイプです。
敏感肌の原因には、内的要因と外的要因が挙げられます。
内的要因の代表例は、不規則な生活習慣・ホルモンバランスの変化・ストレス・加齢・遺伝的な体質です。敏感肌かもしれないと感じたら、まずは食事の栄養の偏りや睡眠・運動不足など、生活習慣の乱れがないか考えましょう。
外的要因の代表例は、過剰な洗顔・誤ったスキンケア・紫外線・乾燥・花粉です。
これらの内的・外的要因によって、肌のバリア機能が低下し、敏感肌と呼ばれる状態になります。肌が過敏になっているときに刺激を受けると、肌荒れなどの炎症につながります。
健やかな肌を保つには、「バリアの3因子」が欠かせません。バリアの3因子とは、次の3つを指します。
| 因子 | 役割 |
|---|---|
| 細胞間脂質 | 角層細胞間で水分を保持する |
| NMF （Natural Moisturizing Factor＝天然保湿因子） |
角層細胞内で水分を引き寄せる |
| 皮脂膜 | 水分を閉じ込めて蒸散を防ぐ |
敏感肌は、バリアの3因子が不足し、肌の水分と油分のバランスが崩れている状態です。
敏感肌のスキンケアにおいて、特に意識すべきポイントを見てみましょう。
先述のとおり、敏感肌は肌の水分と油分のバランスが崩れている状態のため、徹底した保湿ケアにより、バリアの3因子を補う必要があります。肌に水分を付けただけではすぐに蒸散してしまうため、水分を補ったら、肌表面に蓋をして水分を閉じ込めることが大切です。
水分を補ったり、蒸散を防いだりする役割がある保湿剤には、化粧水（ローション）・ジェル・美容液・乳液・クリームが挙げられます。役割の異なる保湿剤を組み合わせて使用し、保湿効果を高めましょう。
また、洗顔後や入浴後は肌の水分・油分が減るため、時間を空けずに保湿することがポイントです。
紫外線は肌のバリア機能を低下させるため、敏感肌が悪化する原因になります。日焼け止めや、紫外線対策ができるスキンケアアイテム・化粧品を活用し、季節や天気を問わず紫外線対策をしましょう。
日焼け止めは、「紫外線吸収剤」を含むタイプと、「紫外線散乱剤」を含むタイプがあります。紫外線吸収剤は、肌のうえで化学反応を起こすことから、肌への負担が大きいとされています。敏感肌の場合は、紫外線吸収剤不使用か、紫外線吸収剤の配合量が少ない日焼け止めを選ぶとよいでしょう。
毎日のスキンケアでは、摩擦に注意してください。クレンジングは、肌への負担が少ないクレンジング剤を用い、ごしごしと擦らないようにします。そして、洗顔の際には洗浄力が強すぎない洗顔料を用い、泡で優しく洗いましょう。
摩擦だけでなく、熱いお湯ですすぐことも肌を乾燥させる原因となるため、クレンジング・洗顔時にはぬるま湯を使用します。最後に水分を拭き取る際も、摩擦に注意し、タオルで優しく押さえましょう。
ここでは、敏感肌の方がスキンケアアイテムや化粧品を選ぶ際のポイントを解説します。
ただし、スキンケアアイテムは選び方だけでなく、正しい使用方法・使用量を守ることも大切です。
また、新しいアイテムを使い始める際には、サンプルやトライアルセットを活用するなどして、自分の肌との相性を試しましょう。万が一、肌に合わなかった場合は即座に使用を中止し、専門医へ相談してください。
敏感肌の方は、できるだけ肌に刺激を与えないよう、「低刺激」と記載されているものなど、敏感肌向けに作られているスキンケアアイテム・化粧品を選びましょう。
化粧品のなかでも、化粧下地やファンデーション、フェイスパウダーといったベースメイクアイテムは、刺激が少なく保湿性を重視したものがおすすめです。
また、「お湯や石けんで落ちる化粧品」＝「肌への負担が比較的少ない化粧品」と考えられます。このように、落としやすさを重視して選ぶのもよいでしょう。
肌のバリア機能を高めるためには、水分と油分の両方が必要です。
化粧水で水分を補ったら、乳液やクリームなどで蓋をして水分を閉じ込めてください。
スキンケアに時間をかけられないときは、オールインワンジェルのように、水分を補う役割・閉じ込める役割を兼ね備えたアイテムを活用しましょう。
「無添加」とは、皮膚トラブルのもとになり得る、旧指定表示成分が含まれないことを意味します。しかし、無添加の基準が制定されてから40年以上が経過しているため、制定後に登場した刺激成分については考慮されていません。
旧指定表示成分が含まれている製品でも、精製技術の進化によって、敏感肌の方でも使いやすくなっているケースがあると考えられます。
また「オーガニック」は、認定基準が統一されておらず、品質もばらばらです。植物の持つ力が濃縮されている可能性もあり、低刺激とは限りません。
スキンケアアイテムを選ぶ際には、「無添加やオーガニックと記載されているか」ではなく、「自分の肌に合うか」が重要です。無添加やオーガニックと記載があっても、必ずテストしてから使用しましょう。
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不規則な生活習慣などの内的要因や、誤ったスキンケアなどの外的要因によって肌のバリア機能が低下すると、いわゆる「敏感肌」になります。
敏感肌のスキンケアでは、保湿を徹底し摩擦を起こさないようにするとともに、日頃から紫外線対策を欠かさないことが大切です。
また、スキンケアアイテムは、低刺激処方のもの・肌のバリア機能をサポートするものを中心に、肌との相性をテストしたうえで選びましょう。
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