腰痛に悩む人のなかには、原因がわからずに諦めている人もいるかもしれません。実際、腰痛には怪我や病気など明確な原因によるケースもある一方、受診しても原因不明とされてしまうものも多いのです。
ただ、原因不明の場合でも、対処次第では回復する可能性もあります。
そこでこの記事では、腰痛のおもな原因と、原因不明の場合にできるセルフケアについて解説します。
腰痛で医療機関を受診しても、原因不明とされてしまうことはよくあります。腰痛の原因はさまざまなうえ、複数の要因が絡んでいることもあり、原因特定が難しいケースが多いためです。
以下では、腰痛の原因として考えられるものについて解説します。
強い痛みや、痺れ・麻痺などの症状がある場合は、腰痛の原因となる病気・怪我が生じている可能性があります。この場合、エックス線やMRIによる画像検査、医師の診察によって原因が特定できるでしょう。
代表的な病気としては、以下のようなものが挙げられます。
上記以外に、重い疾患が原因で腰痛の症状が出ている可能性もあります。なかには、脊髄の病気や内臓の疾患が原因になっているケースもあるため、気になる場合は早めに受診しましょう。
変形性股関節症、尿路結石、子宮内膜症など、一見すると腰には関係なさそうな病気が原因の場合もあります。また、統合失調症など心因性の病気も腰痛の原因になりえるため、思い当たることがないか注意しましょう。
いずれにおいても、激しい痛みが続く場合はもちろん、安静にしていても痛む場合や、腰以外の場所も痛む場合は、病気を疑って受診することが大切です。
医療機関で受診や検査をしても、はっきりした原因が特定できないケースもあります。原因が特定できない腰痛は「非特異的腰痛」といい、一般に「腰痛症」とも呼ばれています。
非特異的腰痛の場合、麻痺のような重篤な症状は見られません。ただし、一般的に強い痛みをともなう「ぎっくり腰」も、原因を特定しづらいことから、非特異的腰痛に分類されています。症状が出る期間としては、一過性のものもあれば、慢性的なものまでさまざまです。
非特異的腰痛は、腰痛全体の約85%を占めるといわれていることから、原因不明の腰痛は珍しくないといえます。
非特異的腰痛はセルフケアによって症状が軽くなることもある一方、休養が不十分だったりストレスが重なったりすると長期化する可能性もあるため、注意しましょう。考えられる非特異的腰痛の原因と、対処方法については後述します。
女性の場合は、妊娠や生理、更年期などによって腰痛の症状が出ているかもしれません。例えば、生理痛がひどい場合、痛みが腰にまでおよぶ場合があります。
妊娠中は、お腹が大きくなることで姿勢や体内のバランスが崩れ、腰に負担がかかりやすいことから、腰痛に悩む人も多くなります。さらに、産後も無理な授乳体勢や慣れない抱っこなどの育児に加え、家事をはじめとした日常生活によって負担の大きい状態が続きがちです。このような状況で、肉体的・精神的疲労がたまり腰痛につながると、慢性化する場合もあるため注意してください。
原因不明と診断される、いわゆる「腰痛症」について、考えられる要因を解説します。
身体に負荷のかかる重労働や作業は、腰痛の原因になりえます。重たいものを持ち上げる、身体を曲げる・ひねるといった動作が日常的にある場合は注意が必要です。特に、医療職や介護職の人に多く見られる腰痛原因です。
長時間同じ姿勢でいることによって、腰痛が起こるケースもあります。デスクワークや、長距離ドライバーなどの職業によく見られる腰痛の原因です。この場合、股関節や周辺筋肉の柔軟性が失われていることも、痛みの要因となっていると考えられます。
メンタルヘルスの悪化は、腰痛の発症・長期化につながるといわれています。外的要因が思い当たらないのに腰痛が続く方は、職場での人間関係や仕事への満足度など、ストレスが続いていないか注意しましょう。
特に、3ヵ月以上腰痛が継続するなど症状が長期にわたる場合は、心因性の要因が影響している可能性が高いといえます。
特に中高年の場合、加齢によって腰周辺の筋力が低下し、腰痛になっている可能性も考えられます。筋肉が衰えると、身体をバランス良く支えられなくなり、腰に過度な負担がかかることから、腰痛につながってしまうのです。
夏場にクーラーを効かせた部屋に長時間いるなどして身体を冷やしすぎると、腰痛になることがあります。腰痛の原因として血流減少が挙げられますが、身体の冷やしすぎは血行不良につながるため注意が必要です。
また、寝具が身体に合っていないために、腰に痛みが出るケースもあります。寝具がやわらかすぎると腰に負担がかかるため、気を付けましょう。
原因不明の腰痛も、諦めずに対策することで回復する可能性があります。ここでは、自分でできる腰痛ケアについて解説します。
ただし、間違った方法でケアを続けると悪化することもあるため、少しでも様子がおかしいと感じたら医療機関に相談してください。
定期的なストレッチや体操は、筋肉のこわばりを解消します。併せて、血流が改善する効果もあり、腰痛解消につながる可能性があるでしょう。
また、心因性の腰痛が出ている場合にも、ストレッチによって心身がリラックスすることで、症状を軽減できるかもしれません。
ストレッチする部位としては、腰はもちろん、太もも(ハムストリングス)の柔軟性を高めると、前傾姿勢の際の背骨と腰への負担を軽減できるためおすすめです。
慢性的な腰痛の場合、筋力アップが症状改善に効果的といわれています。腰周辺の筋力を強化することで、腰椎への負担を減らせるでしょう。できれば腰だけでなく、腹筋や背筋といった体幹を鍛えるトレーニングも行なうと、より良い結果が期待できます。
また、筋トレに加えて、ストレッチを併せて行なうと効果的です。これらのトレーニングは、短い時間でも良いので、できるだけ毎日行ないましょう。
ただし、筋トレを間違った方法で行なうと、狙った筋肉が強化できないだけでなく、負荷をかけたくない場所を酷使することにもなります。トレーニングの際は、自己流にならないように気を付けるとともに、痛みが出ない範囲で無理なく行なうことが大切です。
猫背や、脚を組んだ座り方、片足に重心をかけた立ち方などは、腰に負担をかけます。
まずは、普段まっすぐな姿勢で立てているかチェックしてみてください。壁を背中につけて立ってみるとわかりやすいでしょう。ポイントは、あごとお腹を引いて後頭部が壁につくように保つことです。このとき、手は真横に下ろし、肩はできるだけ壁に寄せるようにします。
椅子に座るときも、立ったときと同じく、あごとお腹を引っ込めて、骨盤からまっすぐ身体を起こすようにします。座面の高さや、使っているパソコンディスプレイの高さによっても姿勢は乱れるため、調整しましょう。
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肩こり、腰痛に
多くの腰痛症は、セルフケアによって改善が見込めます。ただ、ストレッチや筋トレなどによる根本解決が必要となるため、セルフケアだけで今ある痛みをすぐなくすことはできないかもしれません。
腰痛症を緩和するには、日常のなかでできるケアは続けつつ、湿布などの鎮痛消炎剤を使って痛みに対処するのも一つの手です。
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多くの腰痛が原因不明と診断されてしまう「腰痛症」ですが、痛みが出るまでには日常のさまざまな要因が関係しているといえます。腰に負担をかける重労働をしている方のほか、デスクワークなどで姿勢が凝り固まっている方も腰痛になりえるため注意しましょう。また、ストレスが身体化して腰痛につながるケースもあるため、環境を見直すことも大切です。
腰痛症は、ストレッチや筋トレなどによって改善が見込めます。状況に応じて痛みを和らげる鎮痛消炎剤などにも頼りつつ、コツコツと対策を続けていくとよいでしょう。
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